デジタル身じたくとは?いざという時に自分や家族が困らないために今からできること

2026年9月24日木曜日

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スマホやパソコンを使うことが当たり前になった今、私たちは日々たくさんのデジタル情報を扱っています。

写真や動画、メール、SNS、ネットショッピング、動画配信サービス、クラウドストレージなど、普段何気なく使っているものも含めると、その数は思っている以上に多いものです。

こうした情報は、自分でスマホやパソコンを操作できている間は特に意識しなくても困りません。


ところが、入院などでしばらく自分で操作できなくなったり、もしものことがあったりしたときには、家族が必要な情報を探す場面が出てくることがあります。

そのとき、

「どのスマホを使っていたのか」

「写真はどこに保存されているのか」

「どんなネットサービスを利用していたのか」

といったことがまったく分からない状態だと、家族は一つずつ手がかりを探さなければなりません。


そんなときに備えて、普段から自分のデジタル情報を少しずつ把握し、必要なものを分かりやすくしておく。

このサイトでは、そうした準備を「デジタル身じたく」と呼んでいます。


デジタル身じたくとは?


デジタル身じたくとは、スマホやパソコン、インターネット上にある自分の情報を整理し、必要になったときに自分や家族が確認しやすい状態にしておくことです。

「デジタル終活」という言葉を聞いたことありませんか?


「デジタル終活」と考え方として重なる部分はありますが、このサイトでは亡くなった後のことだけを考えるのではなく、病気や入院などで一時的に自分で管理できなくなる場面も含めて考えていければと思います。


たとえば、

・普段使っているスマホやパソコンを把握しておく

・利用しているネットサービスを整理する

・大切な写真や動画の保存場所を確認する

・家族に残しておきたい情報をまとめる

・長く使っていないアカウントやサービスを見直す

・自分しか知らない情報がないか確認する

といったことも、デジタル身じたくの一つです。


特別な作業を始めるというよりも、今使っているスマホやサービスを改めて見直していくイメージに近いですね。


なぜデジタル情報を整理しておく必要があるの?


家の中にある物であれば、家族がある程度その存在を把握しているのではないでしょうか。

たとえば通帳や保険関係の書類、契約書などであれば、「この棚に大切な書類が入っている」と家族が知っているケースもあるでしょう。


一方、デジタル情報は見えにくいものです。

スマホの中にあるものもあれば、パソコンにだけ保存されているもの、インターネット上のサービスに保存されているものもあります。

さらにサービスを使っていること自体、本人しか知らないことがほとんどです。

たとえば、有料の動画配信サービスを契約していたとしても、家族がその存在を知らなければ、契約内容を確認するきっかけすらありません。


写真も同じです。

スマホの写真アプリで見えているからといって、すべてがスマホ本体だけに保存されているとは限りません。

クラウドサービスと同期していることもあれば、以前使っていたパソコンや外付けストレージに昔の写真が残っていることもあります。


このようにデジタル情報は写真などの媒体以外にもサービス自体も含みますが、生活を続けていくとその量は膨大になっていきます。

ここでは一つずつ完璧に整理しておくことが目的ではありません。

まずは、

「自分の大切なデジタル情報が、どこにあるのか」を自分自身が把握しておくことが大切です。

そのうえで、家族にも知っておいてほしいものがあれば、必要な範囲で分かるようにしていきます。


デジタル身じたくで確認しておきたいもの


デジタル情報といっても範囲は広く、何から確認すればいいのか迷いますよね。

そこで、まずは普段の生活で使っているものから順番に見ていくと整理しやすくなります。


スマホやパソコン

最初に確認したいのは、普段使っているスマホやパソコンです。


スマホには、

・電話帳

・メール

・写真や動画

・SNS

・決済サービス

・各種アプリ

など、多くの情報が集まっています。


パソコンにも、仕事や趣味で作成したデータ、写真、書類などが保存されていると思います。

まずは、

「自分はどの端末を普段使っているか」「その中にどんな情報が入っているか」を確認してみましょう。


家族に残しておきたい写真や書類があるなら、その保存場所も一緒に確認しておくと、あとから整理しやすくなります。

スマホには画面ロックが設定されていることも多いため、ロック情報をどう扱うかについても、自分なりの方針を考えておくとより良いでしょう。

家族に解除方法を伝えておくのもいいですが、普段使用しているスマホには個人的な情報も数多く含まれていますので、単純に「家族に解除方法を教えておけば終わり」と考えるのではなく、どの情報を家族に残したいのかを整理したうえで考える方が分かりやすくなります。


写真や動画

写真や動画は、デジタル身じたくを考えるうえで身近なものの一つです。

旅行や家族との思い出、ペットの写真など、「これは家族にも残しておきたい」と思うデータがある人も多いでしょう。

まず確認したいのは、それらの写真がどこに保存されているかです。


たとえば、

・スマホ本体

・iCloud写真

・Googleフォト

・パソコン

・外付けHDDやSSD

など、複数の場所に分かれていることがあります。


保存場所が分かっていれば、それだけでも家族が写真を探すときの大きな手がかりになります。

写真の枚数が多い場合は、普段から少しずつ「家族に残したい写真」や「特に大切な写真」をアルバムやフォルダにまとめていくと、あとから探しやすくなります。

旅行から帰ったときや、写真を見返したときに数枚ずつ整理していく程度でも十分です。


メールやSNS

メールやSNSも、普段の生活の中で利用することが多いサービスです。

メールには各種サービスからのお知らせや契約に関する連絡が届いていることもあります。

SNSには家族が知らない友人や知人とのつながりが残っていることもあるでしょう。


ここで確認しておきたいのは、アカウントそのものだけではありません。

「どのメールアドレスを主に使っているのか」

「どのSNSを利用しているのか」

といった基本的な情報を整理しておくだけでも役立ちます。


複数のメールアドレスやSNSアカウントを使っている場合は、現在も使っているものと、ほとんど使わなくなったものを分けてみるのもよいでしょう。


ネットショッピングや定額サービス(サブスク)

ネットショッピングや動画・音楽配信などの定額サービス、いわゆるサブスクも確認しておきたい項目です。

普段利用しているときは毎月の支払いを意識しなくても、自動更新になっているサービスは契約が続いていきます。


・動画配信サービス

・音楽配信サービス

・クラウドストレージ

・有料アプリ

・ネットショッピングの有料会員

このように様々なサービスがあります。


一度契約すると長く使い続けるものも多いため、ときどき現在利用しているサービスを確認しておくと、自分自身の契約整理にもつながります。

その中で「今後も家族が把握しておいた方がよさそう」と感じるものがあれば、サービス名だけでも分かるようにしておくと安心です。


金融サービス

ネット銀行やネット証券、キャッシュレス決済なども、スマホだけで管理している人が増えています。

こうしたサービスはお金に関わるため、他のネットサービスとは少し分けて考えた方がよいでしょう。


重要なのは、IDやパスワードを一覧にして誰でも見られる場所に置くことではありません。

まずは、

「どの金融サービスを利用しているのか」を自分自身が整理しておくことから始めます。


家族が存在を知らなければ、必要になったときに確認することも難しくなるためです。

情報の残し方については、サービスの仕組みやセキュリティも確認しながら考えていく必要があります。


家族に残す情報と、自分だけの情報を分けて考える


デジタル身じたくを考えていると、

「スマホの中身を全部整理しないといけないのかな」と感じるかもしれません。

実際には、デジタル情報のすべてを家族に共有する必要はありません。

スマホやパソコンには、家族との写真もあれば、友人とのやり取り、趣味の記録、個人的なメモなども入っています。

人に見せることを前提としていない情報があるのは自然なことです。


そこで、このように分けて考えてみましょう。

・家族に残したいもの

・必要になったときに確認してほしいもの

・自分だけで管理しておきたいもの


家族写真は残したいけれど、すべての写真を共有する必要はない。

利用しているサービス名は分かるようにしておきたいけれど、普段使っているパスワードまでそのまま書き残す必要はない。


このように考えていくと、何を整理すればいいのかが見えてきます。

デジタル身じたくは、持っている情報をすべて家族に公開するための準備ではありません。


自分が残したいものと、残さなくてもよいものを自分で決めておくことも、大切な準備の一つです。


まずは「何を持っているか」を確認する


デジタル情報を整理しようと思っても、最初からサービス名やパスワードを一覧にする必要はありません。

まずは自分が普段使っているものを確認するところから始めてみましょう。


・普段使っているアプリ

・写真の保存先

・メールアドレス

・利用しているSNS

・毎月料金を支払っているサービス

ぱっと思いつくだけでこのくらいあります。


それだけでも、

「これはもう使っていないな」

「このサービスは家族も知っておいた方がよさそう」

「この写真は残しておきたい」

と気がつくことがあります。


一見すると大がかりな整理を想像するかもしれませんが、実際にはこうした小さな確認の積み重ねがデジタル身じたくにつながります。


少しずつ整理していけばOK


スマホを何年も使っていれば、写真だけでも数千枚、数万枚になることがあります。

利用しているサービスも、一度にすべて思い出すのは難しいでしょう。

なので、普段の生活の中で少しずつ整理していく方法が現実的です。

  • 今日は使っていないアプリを確認する。
  • 別の日には写真を少し整理する。
  • ネットショッピングを利用したときに、ほかに契約しているサービスも確認してみる。

こうして身近なところから少しずつ見直していけば、整理すること自体が大きな負担になりにくくなります。


一度整理して終わりではなく、ときどき見直していくことも大切です。

スマホを買い替えたり、新しいサービスを使い始めたりすれば、持っているデジタル情報も変わっていくからです。


デジタル身じたくは、自分のための整理でもある


デジタル身じたくというと、家族のために行う準備という印象が強いかもしれません。

しかし、自分のデジタル情報を整理しておくことは、普段の生活にも役立ちます。

使っていないサービスが見つかれば解約を検討できますし、写真の保存場所が分かれば、スマホを買い替えるときにも困りにくくなります。

複数のメールアドレスやアカウントを整理すれば、日常の管理もしやすくなります。


つまり、もしもの時だけのために行う特別な作業ではありません。

今の自分がデジタル情報を管理しやすくすることが、そのまま将来の備えにもつながります。

そう考えると、デジタル身じたくも少し始めやすくなるのではないでしょうか。


まとめ


私たちは普段、スマホやパソコン、インターネット上にたくさんの情報を持っています。

その多くは本人にとっては当たり前のものでも、家族から見ると「どこに何があるのか分からない情報」です。

デジタル身じたくで最初にすることは、難しい作業ではありません。

  • どんな端末を使っているか
  • どんなサービスを利用しているか
  • 大切な写真やデータはどこにあるか
  • 家族に残しておきたい情報は何か

をまずは確認してみましょう。


そこから、自分に必要なものを少しずつ整理していけば大丈夫です。

デジタル身じたくは、もしもの時に家族が困らないようにするための準備であると同時に、今の自分のデジタル情報を見直すきっかけにもなります。


まずは毎日使っているスマホから、「自分は何を持っているだろう」と確認してみるところから始めてみましょう。